振り返り1:がん発覚のこと

とりあえず、がん発覚からの経過を思い出して書いていくのですが、

2009年9月:
しばしば近場に日帰り山歩きに出かけていたりして、特にがんに関する自覚症状、というのは無かった。

職場に近い病院で年1回の健康診断を受診。身長体重、視力聴力、血液・尿、胸部X線、胃のX線、形だけ医師の問診、とありきたりのセット。

2009年10月:
・会社の健康管理室から電話が来て、胸部X線で異常所見が出ており、産業医の面談を受けるように、との事。喫煙者であり、肺がんにでもなったか、と思う。

・同じ週に産業医の面談があり、前回、今回の胸部X線を見せられる。前回は全く異常なしだったが、今回は「両肺野に多発結節影」。その他、血液検査で貧血、CRP(炎症マーカー)異常が出ているとの事。
ちょうどその日、その産業医がやっている診療所に呼吸器専門の医師が来ているので診てもらえ、との事で診療所に移動。で、胸部X線を見て「尋常じゃない、すぐに検査を」と言われる。

・その翌日、呼吸器専門医の勤務先の病院にて採血、造影CT。
結果、胸部に何か丸いのとか居て、悪性腫瘍の可能性が高いとの事で、次週に短期入院しての生検を手配。しかし、その日のうちに訂正が入り、「腎臓がんで、肺はその転移である可能性が高い」そうで、入院・生検はキャンセル、普通の診察として来院してくれと。(とりあえず、CTの胸部速報を見て生検の準備をしたのだが、午後になって腹部を含めた全体像が出てきて、これは腎臓だ、という事になったらしい)

・週末をはさんで、再び呼吸器科医の診察、CTの画像を見せられる。右腎臓が10cm以上に膨れているとの事で、正常な左と比べて明らかにでかい。で、腎臓がんなので泌尿器科での扱いになります、との事で、紹介状をもらって同じ病院の泌尿器科に移動。
泌尿器科でも、CTを見て「右腎細胞癌+多発肺転移」という呼吸器科医の診断で間違いないでしょう、という事。(腎臓がんの場合、腎臓に針を刺すと出血、癌が腹膜内に散る恐れがあること、CTでほぼ診断がつくこと、から生検は行わない)

・さらに転移がないか調べる、との事で、脳の造影MRI、骨シンチグラフィを実施。その結果、肺以外の転移はなし。

・治療については、
(その時点では)手術の適応は無い。
抗がん剤は効かない。
放射線も効かないが、骨に転移が出た場合、痛みの緩和のために放射線療法を行う事がある。
転移があるため、「全身療法」が必要。インターフェロンを使った免疫療法、分子標的治療薬がある。後者の方が効きはいいが、副作用が強いので免疫療法から始める。